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お互いの好きなところ
7月18日(水)曇りのち晴れ
梅雨があけてから暑い日が続いているせいで、夏バテ気味のハルです。ハナは日光アレルギーがあるため毎日大変そうですが、元気のない私をいつも気遣って優しく声をかけてくれています。えっちなお願いは、「それで元気になるのは違うとこでしょヾ(・д・`;)」…となかなか聞いてもらえませんが。
そんな暑い日の夜、ハナが録画していた歌番組をお酒を飲みながら一緒にみていると、私達の学生時代によく流れていた歌が歌われていました。懐かしいねという言葉から、思い出話が始まり、お互いが相手のどこに惹かれたのかを話すことに。
「どこを好きになってくれたの?」
発泡酒をぐいっと飲んだ後の、ハナの回答は簡潔でした。
「顔」
「顔ですか」
「うん。顔。顔は大事。趣味とか性格の合う合わないとか好き嫌いなんてその時の気分で変わるけど、好きな顔っていうのはずっと変わらないからね」
ハナは私の膝の上に座り直し、お酒に酔って赤くなっている私の頬を悪戯っぽい笑顔で撫でてから、その手を頭の後ろに回して耳元で囁きます。
「心配しなくても他にもたくさんあるよ。私には優しいところとか、私を気持ちよくさせようとしていつもイロイロしてくれるところとか」
薄い部屋着の布越しのあそこを押し付けてくるハナに私からも触れようとしますが、するりとかわされてしまいました。
「ハルさんは私のどこが好きになったの?」
「初めて喋ったときから、今まで、いろんなとき、いろんなところで、可愛いな、ああ好きだなって思ったんだ。いろいろありすぎて語り尽くせないよ」
初めて話をしたのは、クラスの親睦会の時だった。
学校近くの学生向けアパートの入居者がほぼ全員同じクラスだったこともあり、クラスの親睦会はそのアパートで開催された。夜中まで行われた親睦会の最中、私は外の空気を吸いたくなってふらりと出ていった。時間も遅くなり、すでに半分ほどは帰宅していたため、特に呼び止められることもなかった。
ふらふらと歩き、駐車場内の適当なところで腰を下ろした。
4月とはいえ、まだ冬の匂いが残る夜風が心地よく、ぼんやりと風に吹かれていると、背中に声がかかった。
「あ、いたいた」
振り返った先には、ハナがいた。
「何も言わないで出ていくから、どうしたのかなって思って。ちょっと心配になって見に来ちゃいましたよー」
アパートの同じ部屋にいて、その場にいた何人かと一緒に話してはいたけれど、ふたりで話すのはそれが初めてだった。
緊張と酔いもあり、何を話したのかはもう思い出せない。時間にすれば、10分足らずだったと思う。一緒に戻ることになり、その前に。
「一緒に写真撮ろうよ」
車が停まっていない駐車場の車止めに並んで腰掛けたまま、ふたりで写真を撮った。
ハナからは甘い香りに混じって、苦い煙草の匂いがした。
「でも、一番最初はやっぱり一緒に写真を撮ったときかな。あのときから、ハナを意識し始めて、目で追うようになってた」
ハナは懐かしむように目を細めながら、また私にぴったりと身体を押し付けてきました。
その夜は、付き合い始める前の呼び名でお互いを呼び合い、愛し合いました。
梅雨があけてから暑い日が続いているせいで、夏バテ気味のハルです。ハナは日光アレルギーがあるため毎日大変そうですが、元気のない私をいつも気遣って優しく声をかけてくれています。えっちなお願いは、「それで元気になるのは違うとこでしょヾ(・д・`;)」…となかなか聞いてもらえませんが。
そんな暑い日の夜、ハナが録画していた歌番組をお酒を飲みながら一緒にみていると、私達の学生時代によく流れていた歌が歌われていました。懐かしいねという言葉から、思い出話が始まり、お互いが相手のどこに惹かれたのかを話すことに。
「どこを好きになってくれたの?」
発泡酒をぐいっと飲んだ後の、ハナの回答は簡潔でした。
「顔」
「顔ですか」
「うん。顔。顔は大事。趣味とか性格の合う合わないとか好き嫌いなんてその時の気分で変わるけど、好きな顔っていうのはずっと変わらないからね」
ハナは私の膝の上に座り直し、お酒に酔って赤くなっている私の頬を悪戯っぽい笑顔で撫でてから、その手を頭の後ろに回して耳元で囁きます。
「心配しなくても他にもたくさんあるよ。私には優しいところとか、私を気持ちよくさせようとしていつもイロイロしてくれるところとか」
薄い部屋着の布越しのあそこを押し付けてくるハナに私からも触れようとしますが、するりとかわされてしまいました。
「ハルさんは私のどこが好きになったの?」
「初めて喋ったときから、今まで、いろんなとき、いろんなところで、可愛いな、ああ好きだなって思ったんだ。いろいろありすぎて語り尽くせないよ」
初めて話をしたのは、クラスの親睦会の時だった。
学校近くの学生向けアパートの入居者がほぼ全員同じクラスだったこともあり、クラスの親睦会はそのアパートで開催された。夜中まで行われた親睦会の最中、私は外の空気を吸いたくなってふらりと出ていった。時間も遅くなり、すでに半分ほどは帰宅していたため、特に呼び止められることもなかった。
ふらふらと歩き、駐車場内の適当なところで腰を下ろした。
4月とはいえ、まだ冬の匂いが残る夜風が心地よく、ぼんやりと風に吹かれていると、背中に声がかかった。
「あ、いたいた」
振り返った先には、ハナがいた。
「何も言わないで出ていくから、どうしたのかなって思って。ちょっと心配になって見に来ちゃいましたよー」
アパートの同じ部屋にいて、その場にいた何人かと一緒に話してはいたけれど、ふたりで話すのはそれが初めてだった。
緊張と酔いもあり、何を話したのかはもう思い出せない。時間にすれば、10分足らずだったと思う。一緒に戻ることになり、その前に。
「一緒に写真撮ろうよ」
車が停まっていない駐車場の車止めに並んで腰掛けたまま、ふたりで写真を撮った。
ハナからは甘い香りに混じって、苦い煙草の匂いがした。
「でも、一番最初はやっぱり一緒に写真を撮ったときかな。あのときから、ハナを意識し始めて、目で追うようになってた」
ハナは懐かしむように目を細めながら、また私にぴったりと身体を押し付けてきました。
その夜は、付き合い始める前の呼び名でお互いを呼び合い、愛し合いました。
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